戦後日本の第一次ペットブームの火付け役となったのが日本スピッツだ。特徴は、純白の長い被毛、パッチリとした黒い眼鼻、胸元の飾り毛、そして背中に巻き上がった豊かな尻尾。子犬のときのぬいぐるみのようなかわいらしさも含めて、日本人好みの犬の典型と言えるだろう。飼い主や家族には従順だが、他の人には警戒心を解かない、用心深い性格。改良は進んだものの、ムダ吠えや咬みグセが多く、神経質なところがある。
どういうときに吠えるかを観察し、その原因を取り除けば、ムダ吠えが改善する場合もある。また、皮膚病を避けるため、油脂分の多い食事は控える。ドッグフードなら、粗脂肪分が8%以下のものを。
寸詰まりで愛嬌のある顔をした狆は、控えめで気品のある、物静かな日本犬だ。吠えたり咬んだりすることも少なく、抜け毛や体臭も少ないため、愛玩犬としては申し分のない飼いやすさだ。どんな環境にもすぐになじむため、猫を飼うのと同じような感覚でつきあうことができる。
また、トイレのしつけもすぐに覚え、ほかの犬のようにはしゃぎ回って家具や床を傷つけることもないなど、しつけもしやすい。
室内を自由に走り回ることができれば、外に散歩に出かける必要はない。1日1回ブラッシングして、軽く毛をすいてあげれば、トリミングの必要もない。手がかからない反面、大きな目と垂れた耳が病気になりやすいので、注意が必要だ。