胴体が地面につきそうなほど短い脚を持ったバセット・ハウンドは、おとなしくて紳士的な犬だ。
引っ込んだ目を垂れ下がった上まぶたが隠し、まるで困っているかのような独特の表情をしているが、そんな表情がユーモラスで魅力的だ。動きはゆったりとしておとなしく、いたずらをすることもなければ、これといった芸をすることもない。その一方で、好奇心は強く、人間の行動をじっと観察しているようだ。その哲学者のような様子を眺めるのが楽しい。
おとなしい性格をしているが、頑固な一面もあるため、しつけがしづらく感じることもある。最低限、トイレのしつけだけは子犬の時に教えておこう。食欲が旺盛なため、肥満には注意が必要。朝夕の散歩は30分程度が望ましい。
大昔から牧羊犬として活躍してきたコリーは、「名犬ラッシー」で一躍有名になった、理想的な家庭犬だ。日本では、長毛のラフ・コリーが圧倒的に多い。
細くとがった顔と、エプロンのような胸の飾り毛がかわいらしい。咬みグセやムダ吠えがなく、訓練性能にも優れるなど、家庭犬としての理想的な条件がそろっている。感受性が強いため、少しくらいのいたずらには目をつぶり、良いことをしたときにはほめてあげると、スムーズにしつけができる。
毛玉ができやすいため、ひんぱんにブラッシングしよう。また、換毛期には下毛が大量に抜けるため、犬舎を外に置くと良い。ただし、神経質で寂しがりやな面があるため、自由に室内に入れるようにしてあげよう。